ヨレヨレオジサンの新米映像プロデューサー日記

66歳の新米映像プロデューサーの徒然日記

歴史の定説の地下深くに埋もれる本物の歴史はどうやって掘り起こす?

私が映像プロデュースをやり始めて、今後もやり続けたいと思う大きな理由は、この国の歴史の定説がうのみにできないところがたくさんあって、残りの人生で本物の歴史を掘り起こしてみたいと思ったから。人生の第4コーナーにさしかかって、何かこの世に生きた証が欲しくなったが、これこそふさわしいと思った。もうだれに遠慮もいらない。好きなようにあちこちを掘り起こせばいい。ではどうやって掘り起こすか?まずは、自分の興味ある分野で、歴代の権力のウソを見抜くことから始まる。ウソの匂いというか、そんなものを探すということ。そのウソを発見するとゾクゾクする。そこから先は、わずかに残る、消された歴史の痕跡を探し出すこと。大昔のことでもあり、時の権力も懸命に本物の歴史を消し去っているから、なかなか見つからない。だから発見した時の喜びもひとしお。でもわずかに残っている歴史の断片だけでは、過去を再現することはできない。「欠けた部分」を修復して再現しなければならない。そこが一番のネック。大昔の壊れた壷の破片が少ししかない状態に似ている。そこから全体の壷を再構築していく。大方の破片がなくなっているので再構築はなかなかむずかしい。「状況証拠」や考古学以外の方法も援用して、そこに大胆な推理を加えて再構築するのだ。そこに時間がかかる。再構築の構想がよく練られていないと単なる解説になってしまう。練って、練って、活き活きと再構築する。その時代に生きた人も再現する。それがドラマになる。しんどい作業だが、忘れられた歴史を再現するのは、だれもやったことがないことだからワクワクする。